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ブラインド奏法の3つの効用 |
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2008-09-14 Sun 21:33
「NAGISAカンタービレ」というピアノ練習ブログがある。
このブログは私がピアノを再開する直接のきっかけとなり、私がベヒシュタインに興味をもつようになった影響も受けた。内容も非常に論理的であり、ショートノベルも書かれて文才もある。ちなみに、現在連載中の『「悲愴」ものがたり』は、ビジュアルノベル希望です。ピアノはプレイエルの後、ベヒシュタインconcert8を最近購入されたとのこと。 私の北極星のような存在であり、私がブログを始めたのもNAGISAカンタービレの影響だ。 そのブログで「必殺ブラインド演奏」「ブラインド奏法の効能」という2つのエントリーがたてられた。 同日の私のエントリーの暗記法(論理を基礎として、感性で弾く)と関連性があるので、今回とりあげることにする。 ブラインド奏法とは、字の通り、目をつむって弾くだけのこと。 NAGISAさんは、3つの点でブラインド奏法の利点を上げている。 1.脱力のために良い訓練になる 2.初見のために良い訓練になる 3.暗譜のために良い訓練になる 私は、次の3つの利点を上げる。 1.鍵盤感覚をみがける 2.音に意識を集中できる 3.脱力することができる 前回のエントリー(論理を基礎として、感性で弾く)で私は指遣いに重点を置きすぎるのが問題ではないかと書いた。 初心者にとって、ピアノの「指遣い」には順番があると思う。 最初に指を自由自在に動かせるようにし、(第1段階) 次に理想的な指の形を決めて、(第2段階) そして指の形を保ったまま、手首から先を脱力して腕の筋肉を動かすように意識し、(第3段階) その方法で指と鍵盤とを直接結びつけ、(第4段階) 最後に手首と腕を使って、いわゆる「タッチ」という指遣いをできるようにする。(第5段階) 私は第1、4、5指のMP関節が凹むのが若い頃の癖で、今回ピアノ練習を再開して半年が過ぎるが、ようやく凸になるようになってきた。MP関節から先は指の形を決めておいて、MP関節だけを動かして音を鳴らすようになってきた。 最近、先生に指摘されいるのが、MP関節を動かすのに、手の筋肉を意識して動かすのではなく、腕の部分の筋肉を意識してMP関節を動かすようにということだ。(図参照)これは第3段階だ。 第4段階として指と鍵盤を直接結びつけるという行動にブラインド奏法が適用できる。正確には楽譜の音符と鍵盤を指を介して結びつけるということだ。これは、いわゆる指遣いという、自由状態にある指の動きではなく、指が鍵盤の「どこに」「いつ」触れるかという瞬間を重視したものだ。最終的には「どのように」触れるかということが重要であるが、それは次の段階である。 「いつ」「どこ」の鍵盤をタッチするかということは体の感覚として覚えている必要がある。モータースポーツドライバーの逸話として、免許を取り立ての頃に広い駐車場に一枚の雑巾をおいて、バックしてその上に左側後輪をピッタリと乗せれるようにして車両感覚をみがいたという話がある。ピアノも鍵盤感覚?というものをみがく必要がある。見なくても、正しい場所に正しい瞬間に鍵盤の底に到達するようにしなければならない。目で見ていると、タッチではなくて、指の動きそのものに意識がそれてしまうように思える。当然、指の動きは重要なのだがそれは副次的なものであり、鍵盤を正しく動かすことが目的ということだ。 また、ブラインド奏法は聴覚の集中力を高めることもできる。人間は視覚が最も強い効果を発揮しており、聴覚を凌駕している。他人と話すとき、同じ音であっても背中を向けた状態では聞き取りにくいが、面と向かい合って顔の表情、口の動きを見ると言葉を理解しやすくなる。音を聴く時にも視覚の効用が非常に大きい。だから、視覚を遮断すれば聴覚に意識が集中する。 2ヶ月前、音をそろえるには集中力が必要だとN先生から指摘されたのだが、凡人の私にはなかなか集中力を高めることは難しかった。
しかし、目をつむることによって、凡人にとっても集中して音を聴くことができるようになるのだ。 ブラインド奏法にはさらに別の効果もある。人間はある部位を見れば、その部分に意識を集中して力を入れるようになる。つまり、手を見ていると手に力が入ってしまう。だから、ブラインド奏法で練習すると手の脱力ができるようにもなるのだ。 ただし、ブラインド奏法には暗譜が必須である。日頃の暗譜の訓練にもなるかもしれない。 |
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